「BUSINESS INSEDER 」という、2007年にNYで誕生したオンライン経済メディアがありますが、その記事の一つがヤフージャパンにも投稿されており、私の予想と同じだったので、このブログでも紹介します。
S&P500の直近数年間の上げは過熱し過ぎ
S&P500は現在高値圏にあり、ちょっと過熱し過ぎだと思っているのは私だけではないと思います。
もちろんアメリカは今後数十年間世界のトップであることは間違いなく、一時的な暴落があったとしても、リーマンショックやブラックマンデーの後のように、長期的な上げは続くとは思います。
とは言っても、世界のGDP予測において、2050年にはアメリカはインドに抜かれるわけで、さらにインドネシアが4位に浮上し、日本は8位くらいまで落ちます。
黄金期を終えた先進国はある程度のところまで落ちた後安定し、それに代わって新興国が浮上してくるのは、時代の流れとして当然と言えます。
S&P500黄金時代の終焉はあるのか
下記見出しの題名で本日ヤフージャパンに記事が載っていましたので、下記に丸々紹介します。
S&P500の黄金時代が終わる…ゴールドマン・サックスがそう予測する5つの要因(海外)
ゴールドマン・サックスは、S&P500への投資は今後10年間、年平均で3%のリターンに留まると予測している。
つまり、過去10年間の13%よりも減少すると予測している。
同社はこの理由を、評価額、極端な市場集中、そしてより頻繁に発生する経済の収縮だとしている。
株式市場の10年間に及ぶ黄金時代はもうすぐ過去のものになるだろうとゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)が述べている。
ゴールドマン・サックスのポートフォリオ戦略調査チームが発表した報告書では、S&P500種株価指数の今後10年間の年率名目トータルリターンは、3%に留まると予想されている。これは1930年以降のパフォーマンス全体の中で7パーセンタイルの低い位置に相当する。またゴールドマンのデータによると、この指数が過去10年に記録した年率13%を大きく下回っている。
「今後10年間の株式リターンは、債券やインフレと比較して典型的なパフォーマンス分布の下限に近いものになることを投資家は覚悟すべきだ」と同社のアナリストは報告書に書いている。
この予測の延長として、ゴールドマン・サックスは今後10年間、株式が他の資産を上回るのは難しいと見ている。彼らの計算によると、2034年までS&P500が債券に劣る確率は約72%、インフレに遅れを取る確率は33%だという。
ゴールドマン・サックスによる予測の5つの要因
まず第一に、歴史的に見て株式市場の評価額が高すぎることが将来のリターンを低下させるとゴールドマン・サックスは指摘している。現在の評価額は確かに高く、景気循環調整後の株価収益率(PER)は38倍だ。これは過去のデータの中で97パーセンタイルにある。ゴールドマン・サックスによると、S&P500のCAPE比率(景気循環調整後の株価収益率の一種で、株価を過去10年間の平均利益で割ったもの)は平均22%であるという。
第二に、ゴールドマン・サックスは、市場の集中度は過去100年間の中で最高レベルに近いことだと述べている。
「株式市場の集中度が高い場合、総合指数のパフォーマンスは、(特定の大企業や主要な)少数銘柄の見通しに強く左右される」とアナリストは記している。
そうした銘柄には、エヌビディア(Nvidia)やアルファベット(Alphabet)などの大手テック企業株が含まれている。これらの株は、S&P500種株価指数を2024年初めから20%以上押し上げて来た。その結果、S&P500は2024年最高値を更新しているが、一方では変動リスクに悩まされており、多様な投資先が必要になってきている。
「我々の過去の分析によると、いかなる企業も、高い売上成長と利益率を長期間維持することは非常に難しい。 集中度が高い指数は同じ問題に直面している」とゴールドマン・サックスは述べている。
テクノロジー株が成長の勢いを維持する理由を見出す人もいるかもしれないが、歴史的には収益が減速することを示唆している。ゴールドマン・サックスによると、S&P 500に属する企業の中で常に20%以上の増収を達成してきた企業は、10年後に急激な落ち込みを経験したという。
第三に、ゴールドマン・サックスは今後10年間、経済の縮小(景気後退)がこれまでよりも多く発生すると予想している。同社によると、アメリカではこの期間に4回、GDPが縮小すると見込まれており、これは全体の10%の四半期にあたる。この数字は過去10年間の2回から増加している。
ゴールドマン・サックスは、これらの経済縮小の期間中には、年率の株式リターンが通常はマイナス10%程度であると付け加えた。
ゴールドマン・サックスの今後のリターンモデルにおける第四の逆風は、企業の収益性だ。同社はその根拠を先ほどの特定の企業による集中に結び付けており、市場の大手株の売上高や利益の伸びが減速すれば、市場全体に大きな影響を与えると述べている。
最後に第五の要因は、10年物国債の利回りの相対的な水準だ。投資家が一連の好調な経済指標や高止まりしているインフレを受け、利下げの期待を再調整しているため、10年物国債利回りは4%超えている。
BUSINESS INSIDER
これから面白いのはインド株と債権投資か
ゴールドマンサックスの今後の予想も含めて、現在のNYダウやSP500は実体経済よりだいぶ上がってしまっていると思います。要するに割高。割高の株価は調整のため、一時的に下げが続いたり、暴落したりします。
今後そのようなことが起こっても不思議ではありません。よって、投資信託やNISAなどでSP500を持っている人は、一時的に売却して利益を確定し、再出発するのもありかと思っています。もちろんオルカンも同じような値動きをしますが、オルカンは全世界が範囲のため、アメリカの大型株以外に組み入れ銘柄を変更できますので、アメリカ経済が崩れた場合にも対応可能という柔軟さがあります。
だから私もNISAの積み立て枠でオルカンを選びました。一時的にはSP500が強くても、NISAの積み立ては今後20~30年後も含めて考える必要があるからです。
上でも紹介した通り、アメリカは2050年にはインドに抜かれてGDP3位に落ちます。となるとNISAのつみたて投資枠にS&P500ではどうか、というのが私の考えでもあります。
さらに今後は利回り4%を超える債権が面白いかなとも思っており、現在勉強中です。またインドが確実に伸びてくるので、既に買っている人も多いかと思いますが、インドの投資信託も試しにやり始めたところです。